インフラエンジニアとは?仕事内容・年収・キャリアパス・必要スキルをわかりやすく解説!

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「インフラエンジニア」という職種をご存じでしょうか?インフラエンジニアは、ITシステムの土台となるサーバーやネットワーク、クラウド環境の設計・構築・運用・保守を担う重要な存在です。

本記事では、インフラエンジニアの具体的な仕事内容、求められるスキル、将来性のあるキャリアパス、年収の相場、向いている人の特徴までを、初心者でもわかりやすく丁寧に解説します。これからITエンジニアを目指す方、開発職からのキャリアチェンジを検討している方は必見です。

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インフラエンジニアとは?役割と必要性

インフラエンジニアとは?

インフラエンジニアとは、サーバーやネットワークなどのITインフラの設計・構築・運用・保守を担当する技術者です。インフラエンジニアは、企業の情報システムが安定して稼働するための基盤を整備し、システムの信頼性やパフォーマンスを確保します。

ITシステムにおけるインフラの意味

ITインフラとは、情報システムを支える基盤となるハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどの総称です。具体的には、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、OS、ミドルウェアなどが含まれます。これらのインフラが整備されて初めて、アプリケーションやサービスが正常に動作します。

アプリケーション開発との違い

アプリケーションエンジニアは、ユーザーが直接操作するソフトウェアやアプリケーションの開発を担当します。一方、インフラエンジニアは、これらのアプリケーションが動作するための基盤を整備します。つまり、アプリケーションエンジニアが「何をするか」を設計・実装するのに対し、インフラエンジニアは「どこで動かすか」を設計・構築する役割を担っています。

インフラエンジニアの主な仕事内容

設計・構築フェーズ

インフラエンジニアの仕事は、システムの要件定義に基づいて、最適なインフラ環境を設計・構築することから始まります。

サーバーの構築

サーバーエンジニアは、業務システムやWebサービスが稼働するためのサーバー環境を設計・構築します。オンプレミスやクラウド上でのサーバー構築、OSやミドルウェアのインストール、セキュリティ設定などが主な業務です。

ネットワークの構築

ネットワークエンジニアは、システム間の通信を円滑に行うためのネットワーク環境を設計・構築します。ルーターやスイッチの設定、VLANの構築、ファイアウォールの設定などが含まれます。

クラウドストレージの構築

クラウドエンジニアは、AWSやAzureなどのクラウドサービスを活用し、スケーラブルで柔軟なインフラ環境を構築します。クラウドストレージの設計・構築、IaC(Infrastructure as Code)による自動化などが求められます。

運用・保守フェーズ

インフラの構築後は、安定した運用と迅速な保守が求められます。

障害対応とパフォーマンス監視

システムの稼働状況を常に監視し、障害が発生した際には迅速に対応します。また、システムのパフォーマンスを監視し、ボトルネックの解消やリソースの最適化を行います。

クラウドやIaC(Infrastructure as Code)などの業務

近年、インフラエンジニアの業務において、クラウド環境の活用とIaCの導入が急速に進んでいます。これにより、インフラの構築・管理が効率化され、柔軟性と再現性が向上しています。

クラウド環境での業務

クラウドサービス(例:AWS、Azure、Google Cloud)を利用することで、物理的なサーバーの設置や管理が不要になり、スケーラブルで高可用性なインフラの構築が可能となります。また、オンデマンドでリソースを追加・削減できるため、コスト最適化にも寄与します

IaC(Infrastructure as Code)の活用

IaCは、インフラの構成をコードとして管理する手法であり、以下のような利点があります。

  • 自動化と迅速なデプロイ
    コードを用いてインフラを自動的に構築・設定できるため、手作業によるミスを削減し、迅速な展開が可能です。
  • 一貫性と再現性
    同じコードを使用することで、開発・テスト・本番環境間での構成の一貫性を保ち、再現性の高い環境を提供します。
  • バージョン管理と変更追跡
    コードはGitなどのバージョン管理システムで管理できるため、変更履歴の追跡やロールバックが容易です。
  • スケーラビリティ
    コードを修正するだけで、インフラのスケールアップやスケールダウンが可能となります。

代表的なIaCツールには、Terraform、Ansible、Chef、Puppetなどがあります。これらのツールを活用することで、インフラの構築・管理がより効率的かつ柔軟になります。

インフラエンジニアのよくある案件の事例

インフラエンジニアが関与する案件は多岐にわたりますが、以下に代表的な事例を挙げます。

AWS基盤構築の事例

地方銀行向けのサブシステムにおいて、AWS上での基盤構築を担当。TerraformやTerraformやAnsibleを用いてインフラのプロビジョニングや構成管理を自動化し、JenkinsやGitLab CI/CDなどのツールと組み合わせて、CI/CDパイプラインの設計・構築を行いました。

インフラPMO支援の事例

業務改革プロジェクトにおいて、インフラ環境の構築やパフォーマンス向上手段の検討・実現、問い合わせ対応などを担当。プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)として、全体の進捗管理や課題解決にも寄与。

クラウド移行の事例

オンプレミス環境からクラウド(例:Oracle Cloud Infrastructure)への移行プロジェクトに参画。クラウド環境の設計・構築、移行計画の策定、移行テストの実施などを行い、スムーズな移行を支援。

インフラエンジニアの現場で発生する課題の事例

インフラエンジニアの現場では、以下のような課題が発生することがあります。

インフラエンジニア不足

ITインフラの拡大・複雑化に伴い、インフラエンジニアの需要が高まっていますが、人材不足が課題となっています。特に、クラウドやIaCなどの新しい技術に対応できる人材の確保が難しくなっています

セキュリティリスクの上昇

サイバー攻撃の高度化により、セキュリティ対策の強化が求められています。インフラエンジニアは、システムの脆弱性を把握し、適切な対策を講じる必要があります。

運用コストの増大

システムの複雑化により、運用・保守にかかるコストが増加しています。効率的な運用体制の構築や、自動化の推進が求められています。

ITインフラの拡大・複雑化

クラウドやIoTの普及により、ITインフラの構成が複雑化し、管理が難しくなっています。インフラエンジニアは、全体の構成を把握し、適切な管理・運用を行う必要があります。

インフラエンジニアに必要なスキル・資格

インフラエンジニアの基本スキル

インフラエンジニアとして活躍するためには、以下の基本的なスキルが求められます。

Linux

多くのサーバー環境で使用されているLinuxの操作や管理に関するスキルは、インフラエンジニアにとって必須です。Linuxの基本的なコマンド操作、ファイルシステムの管理、ユーザー管理、ネットワーク設定などの知識が求められます。特に、クラウド環境ではLinuxベースのシステムが多いため、Linuxのスキルは重要です。

ネットワーク関連

インフラエンジニアは、ネットワークの設計、構築、運用、トラブルシューティングを行うため、TCP/IP、ルーティング、スイッチング、VLAN、VPN、ファイアウォールなどのネットワーク技術に関する知識が必要です。

セキュリティ関連

サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まる中、インフラエンジニアは、システムのセキュリティを確保するための知識とスキルが求められます。ファイアウォールの設定、アクセス制御、暗号化、セキュリティポリシーの策定など、セキュリティ対策に関する知識が必要です。

クラウドに関する知識

クラウド技術の普及により、インフラエンジニアは主要なクラウドサービスに関する知識を持つことが重要です。特に、以下の3つのクラウドサービスに関する理解が求められます。

AWS

AWSは、世界で最も広く利用されているクラウドサービスであり、インフラエンジニアにとって基本的な知識が必要です。EC2、S3、VPCなどのサービスの理解と運用スキルが求められます。

Azure

Azureは、Microsoft製品との親和性が高く、企業のシステムとの統合が容易なクラウドサービスです。Windows ServerやActive Directoryとの連携など、Microsoft製品を活用する企業ではAzureの知識が重要です

GCP

GCPは、データ分析や機械学習に強みを持つクラウドサービスであり、ビッグデータ処理やAI関連のプロジェクトに関与する場合に必要な知識です。BigQueryやDataflowなどのサービスの理解が求められます。

インフラエンジニアのおすすめの資格

インフラエンジニアとしてのスキルを証明するために、以下の資格の取得が推奨されます。

CCNA(Cisco Certified Network Associate)

CCNAは、ネットワーク技術に関する基礎的な知識とスキルを証明する資格で、ネットワークの設計、構築、運用に関与するインフラエンジニアにとって重要です。Cisco製品の操作スキルも含まれます。

LPIC(Linux Professional Institute Certification)

LPICは、Linuxの操作や管理に関するスキルを証明する資格で、インフラエンジニアにとって基本的な資格です。LPICはレベル1からレベル3まであり、段階的にスキルを証明できます。

AWS認定

AWS認定資格は、AWSのサービスに関する知識とスキルを証明する資格で、クラウド環境でのインフラ構築や運用に関与するインフラエンジニアにとって重要です。特に、AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(AWS SAA)は、クラウド設計と構築のスキルを証明する資格として推奨されます。

インフラエンジニアのスキルアップ方法

書籍や学習サイトを活用した独学法

独学は、コストを抑えつつ自分のペースで学習を進められる方法です。以下の事例を活用すると効果的です。

  • 書籍
    インフラエンジニアが知っておくべき知識などをまとめた、基礎から学べる書籍が多数あるため、それらを購入して読書することで学びを深めることができます。
  • 学習サイト
    CCNAやLPICなどの資格取得を目指す方に適した問題集を提供している学習サイトがあるため、それらを参照してみましょう。
  • 実践環境
    仮想環境(VirtualBoxやVMware)を利用して、Linuxサーバーの構築やネットワーク設定の練習を行うことで、実践的なスキルを身につけられます。

資格取得によるスキルの証明

資格は、知識やスキルを客観的に証明する手段として有効です。インフラエンジニアには特におすすめの資格は、前出の通り、以下の3つが代表的なものとなります。

  • LPIC(Linux Professional Institute Certification)
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  • AWS認定(AWS Certified)

実務経験を積むためのプロジェクト参加

実務経験は、スキルを実践で磨くために不可欠です。以下の方法で経験を積むことができます。

副業やアルバイト
副業やアルバイトを通じて、Webサイトの作成やアプリ開発、データ分析といったプロジェクトに参加し、実践的なスキルを身につけましょう。

インターンシップ
企業のインターンシップに参加することで、実際の業務を体験しながらスキルを習得できます。

トレーニングサービスやスクールの活用

独学だけでなく、専門的なトレーニングサービスやスクールを活用することで、体系的な知識と実践的なスキルを効率的に習得できます。これらの学習機関では、経験豊富な講師から直接指導を受けることができ、疑問点をすぐに解消できる環境が整っているケースも多いです。また、最新の技術動向や業界のベストプラクティスに基づいたカリキュラムが提供されているため、実務に直結したスキルを身につけることが可能となります。

スキルマップの作成と自己評価

自身のスキルを客観的に把握し、成長の方向性を明確にするためには、スキルマップの作成が有効です。スキルマップとは、必要なスキルを項目ごとに整理し、現在の習熟度を評価するツールです。作成手順は以下の通りです。

  • スキルの洗い出し
    業務に必要なスキルや知識をリストアップします。
  • カテゴリ分類
    リストアップしたスキルを、例えば「ネットワーク」「サーバー」「セキュリティ」などのカテゴリに分けます。
  • 自己評価
    各スキルについて、習熟度を5段階などで評価します。
  • ギャップ分析
    目標とするレベルと現在のレベルの差を分析し、優先的に強化すべきスキルを特定します。
  • アクションプランの策定
    ギャップを埋めるための具体的な学習計画を立てます。

このようにスキルマップを活用することで、自己成長の道筋を明確にし、効果的なスキルアップが可能となります。

インフラエンジニアとしての英語力の必要性

インフラエンジニアにとって、英語力は必須ではありませんが、持っていると業務の幅が広がります。例えば、海外製の機器やソフトウェアのマニュアルは英語で提供されることが多く、英語の技術文書を読解できると、問題解決のスピードが向上します。

また、グローバルなプロジェクトに参加する際や、海外のエンジニアと協働する場合にも英語力が役立ちます。英語力を高めるためには、日常的に英語の技術記事を読む、英語のオンライン講座を受講する、英会話の練習をするなどの方法があります。

インフラエンジニアの年収・労働環境

インフラエンジニアの年収相場

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、インフラエンジニアの平均年収は752.6万円です。これは日本の平均年収と比較して高い水準にあり、経験やスキルに応じてさらに高収入を得ることも可能です。

また、スキルレベル別の年収目安は以下の通りです。

  • ITSSレベル1~2:420万円~620万円
  • ITSSレベル3:450万円~700万円
  • ITSSレベル4:500万円~780万円
  • ITSSレベル5以上:600万円~950万円

これらの数値は、経験年数や担当する業務内容によって変動します。特に、設計や構築といった上流工程を担当するエンジニアは、より高い年収を得る傾向にあります。

ワークライフバランスと働き方

インフラエンジニアの働き方は、企業やプロジェクトによって異なりますが、近年ではワークライフバランスを重視する動きが広がっています。

勤務時間

一般的には、定時勤務が基本ですが、システムの障害対応やメンテナンス作業が発生した場合には、夜間や休日に対応することもあります。

リモートワーク

クラウド技術の普及により、リモートでの作業が可能な環境が整いつつあります。これにより、柔軟な働き方が実現し、通勤時間の削減や家庭との両立がしやすくなっています。

休日・休暇

多くの企業では、週休二日制や有給休暇制度が整備されており、計画的な休暇取得が可能です。ただし、プロジェクトの進行状況や緊急対応が必要な場合には、休日出勤が求められることもあります。

このように、インフラエンジニアは専門性の高い職種である一方で、働き方の柔軟性も高まっており、ワークライフバランスを保ちながらキャリアを築くことが可能です。

フリーランスと正社員の違い

インフラエンジニアとしての働き方には、正社員として企業に所属する方法と、フリーランスとして独立する方法があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

正社員

  • 安定性
    定期的な給与や福利厚生が提供され、雇用の安定性が高いです。
  • キャリアパス
    企業内での昇進や異動を通じて、多様な経験を積むことができます。
  • 教育制度
    研修や資格取得支援など、スキルアップのための制度が整っている場合が多いです。

フリーランス

  • 自由度
    プロジェクトや働く時間を自分で選択でき、柔軟な働き方が可能です。
  • 収入の変動
    案件ごとの報酬となるため、収入が不安定になる可能性がありますが、高収入を目指すことも可能です。
  • 自己管理
    スキルアップや営業活動、税務処理などを自分で行う必要があります。フリーランスとして成功するためには、高い専門性や自己管理能力が求められますが、自分のライフスタイルに合わせた働き方を実現することができます。

インフラエンジニアのキャリアパスと将来性

スペシャリスト系

特定の分野に特化した専門家としての道です。以下のような分野があります。

  • ネットワークエンジニア:ルーターやスイッチの設定、ネットワークの設計・構築を担当します。
  • サーバーエンジニア:物理・仮想サーバーの構築や運用、OSの設定などを行います。
  • クラウドエンジニア:クラウドサービスを活用したインフラの設計・構築・運用を担当します。
  • セキュリティエンジニア:情報セキュリティの設計・実装・運用を行い、システムの安全性を確保します。

これらのスペシャリストは、深い専門知識と経験を活かして、高度な技術的課題に対応します。

マネージャー系

プロジェクト全体の管理を担う道です。プロジェクトマネージャーやチームリーダーとして、以下の業務を行います。

  • 計画立案:プロジェクトのスケジュールやリソースの計画を策定します。
  • 進捗管理:プロジェクトの進行状況を監視し、必要に応じて調整します。
  • チームマネジメント:メンバーの指導・育成や、チーム内のコミュニケーションを円滑にします。

マネージャーは、技術的な知識だけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力も求められます。

ITコンサルタント系

企業の課題をITインフラの観点から解決する道です。具体的には以下のような業務があります。

  • 課題分析:クライアントの現状を把握し、課題を特定します。
  • 提案:最適なITインフラの導入や改善策を提案します。
  • 実行支援:提案した施策の実行をサポートし、効果を検証します。

ITコンサルタントは、技術的な知識に加え、ビジネス理解やコミュニケーション能力が重要です。

クラウド化で求められるスキルの変化

クラウド技術の普及により、インフラエンジニアに求められるスキルも変化しています。従来のオンプレミス環境に加え、以下のスキルが重要視されています。

  • クラウドサービスの知識:主要なクラウドプラットフォーム(例:AWS、Azure、GCP)の理解と活用能力。
  • Infrastructure as Code(IaC):コードによるインフラの構築・管理手法の習得。
  • セキュリティスキル:クラウド環境におけるセキュリティ対策の知識と実践能力。
  • 自動化・効率化スキル:運用の自動化や効率化を図るためのスクリプト作成やツールの活用能力。

これらのスキルを習得することで、クラウド時代においても価値の高いインフラエンジニアとして活躍できます。

インフラエンジニアに向いている人の特徴

インフラエンジニアは、ITシステムの基盤を支える重要な役割を担っています。そのため、特定の性格やスキルセットが求められます。以下に、インフラエンジニアに向いている人の特徴を詳しく解説します。

論理的思考力と冷静な対応力

インフラエンジニアは、システム障害やトラブルが発生した際に、原因を特定し迅速に対応する必要があります。そのため、物事を論理的に分析し、冷静に対処できる能力が求められます。焦らず的確な対応ができる人は、インフラエンジニアに向いています。

注意深さと細部への配慮

インフラの構築や運用では、設定ミスや手順の抜け漏れが大きな障害につながることがあります。そのため、小さなミスにも気づける注意深さや、細部にまで配慮できる性格が重要です。マニュアルに沿って正確に作業を進められる人は、安定したシステム運用を実現できます。

探究心と問題解決への意欲

日々進化するIT技術に対応するためには、常に新しい知識を学び続ける探究心が必要です。また、システムの問題や課題に対して積極的に取り組み、解決策を見つけ出す意欲も求められます。知的好奇心や探究心が強い人は、インフラエンジニアとして成長しやすいでしょう。

コミュニケーション能力と協調性

インフラエンジニアは、他のエンジニアやクライアントと連携しながら業務を進めることが多いため、コミュニケーション能力が重要です。報告・連絡・相談(報連相)を適切に行い、チーム内で円滑なコミュニケーションを図れる人は、プロジェクトをスムーズに進行させることができます。

根気と責任感

インフラエンジニアの業務は、地道な作業や長時間の対応が求められることがあります。そのため、最後までやり通す根気と、自分の仕事に対する強い責任感が必要です。単純作業も根気強く行える人は、インフラエンジニアに向いています。

ITやインフラ技術への興味・関心

サーバーやネットワーク機器などのハードウェアに関する深い理解や、新しい技術への関心は、インフラエンジニアにとって重要な資質です。IT機器に興味がある人は、システムの設計や構築、トラブルシューティングの場面で大きな強みとなります。

学習意欲と柔軟性

IT業界は技術の進歩が速く、常に新しい知識やスキルが求められます。そのため、変化を楽しみながら学び続けられる学習意欲と、新しい環境や技術に柔軟に対応できる能力が重要です。継続して学習できる人は、インフラエンジニアとして長く活躍できるでしょう。

インフラエンジニアに向いていない人の特徴

地道な作業が苦手な人

インフラエンジニアの業務は、サーバーやネットワークの設定、システムの運用・保守など、細かな作業が多くを占めます。これらの作業は一見地味に感じられるかもしれませんが、システムの安定稼働には欠かせない重要なプロセスです。そのため、単調な作業を苦痛に感じる人や、華やかな業務を好む人には向いていない可能性があります。

突発的なトラブル対応を避けたい人

インフラエンジニアは、システム障害やネットワークトラブルなど、予期せぬ問題に迅速に対応することが求められます。これには冷静な判断力とプレッシャーに強い精神力が必要です。突発的なトラブル対応を避けたい人や、プレッシャーに弱い人には、インフラエンジニアの職務はストレスが大きいかもしれません。

夜勤や休日出勤を望まない人

システムのメンテナンスやトラブル対応は、利用者への影響を最小限に抑えるため、夜間や休日に行われることが一般的です。そのため、インフラエンジニアには夜勤や休日出勤が発生する場合があります。規則的な勤務時間を希望する人や、夜勤・休日出勤を避けたい人には、この職種は適していない可能性があります。

細かい作業に注意を払えない人

インフラエンジニアの業務では、設定ミスや手順の抜け漏れが大きな障害につながることがあります。そのため、細部にまで注意を払い、正確に作業を進める能力が求められます。大雑把な性格の人や、細かい作業が苦手な人には、インフラエンジニアの職務は難しいかもしれません。

変化を嫌う人

IT業界は技術の進歩が速く、インフラエンジニアも新しい技術やツールに対応していく必要があります。そのため、変化を嫌い、現状維持を好む人には、インフラエンジニアの職務は適していない可能性があります。常に学び続ける姿勢と柔軟性が求められます。

インフラエンジニアへの資格ロードマップ:資格取得順番ガイド

インフラエンジニアとしてのキャリアを築くには、適切な資格を順序立てて取得することが重要です。以下に、未経験者から始めるための資格ロードマップと資格取得順番を示します。

  1. ITパスポート
    ITの基礎知識を身につけるための国家資格です。IT業界未経験者にとって、最初の一歩として最適です。
  2. 基本情報技術者試験
    システム開発や運用に関する基本的な知識を問う国家資格で、ITパスポートよりも専門的な内容が含まれます。
  3. LPIC-1またはLinuC-1
    Linuxの基本的な操作や管理スキルを証明する資格です。サーバー運用に携わる際に役立ちます。
  4. CCNA(Cisco Certified Network Associate)
    ネットワークの基礎知識とスキルを証明する国際資格です。ネットワークエンジニアを目指す方に推奨されます。
  5. LPIC-2またはLinuC-2
    より高度なLinuxの管理スキルを証明する資格で、サーバー構築やトラブルシューティング能力が求められます。
  6. AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(AWS SAA)
    クラウドサービスの設計や運用に関する知識を証明する資格で、クラウドエンジニアを目指す方に適しています。
  7. ネットワークスペシャリスト
    高度なネットワーク技術や設計能力を問う国家資格で、ネットワークの専門家としてのスキルを証明します。
  8. 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
    情報セキュリティに関する高度な知識と技術を証明する国家資格で、セキュリティエンジニアを目指す方に推奨されます。

このような順番で資格を取得していくことで、インフラエンジニアとしてのスキルを段階的に高め、キャリアアップを図ることができます。各資格の詳細や学習方法については、信頼性の高い情報源を参考にしてください。

インフラエンジニアに関するよくある質問

インフラエンジニアを目指す方からよく寄せられる質問にお答えします。未経験からの挑戦や、開発エンジニアとの違い、学習の進め方など、キャリア形成の参考にしてください。

Q. 未経験からインフラエンジニアになれる?

未経験からでもインフラエンジニアになることは可能です。実際、多くの企業が未経験者を対象とした求人を出しており、研修制度やOJTを通じてスキルを習得できる環境が整っています。特に、ITインフラの保守・運用業務はマニュアル化されていることが多く、未経験者でも取り組みやすい分野とされています。

Q. 開発エンジニアとの違いは?

インフラエンジニアと開発エンジニアは、主に担当する領域が異なります。

  • インフラエンジニア:サーバーやネットワークなど、ITシステムの基盤となるインフラの設計・構築・運用・保守を担当します。
  • 開発エンジニア:業務アプリケーションやWebサービスなどのソフトウェアの設計・開発・テスト・保守を行います。

簡単に言えば、インフラエンジニアは「システムが動くための土台」を作り、開発エンジニアは「その上で動くアプリケーション」を作る役割を担っています。

Q. どのスキルから学ぶべき?

インフラエンジニアを目指す場合、以下の順序でスキルを習得することをおすすめします。

  1. ネットワークの基礎知識
    TCP/IP、サブネットマスク、ルーティングなど。
  2. サーバーの基礎知識
    LinuxやWindowsサーバーの操作、ユーザー管理、ファイルシステムなど。
  3. セキュリティの基礎知識
    ファイアウォールの設定、アクセス制御、暗号化技術など。

これらの基礎を固めた後、クラウドサービス(AWS、Azure、GCPなど)の知識を習得すると、より幅広い業務に対応できるようになります。仮想環境での練習や学習サイト、資格取得で基礎から実践力を身につけましょう

また、学習の指標として以下の資格取得を目指すと良いでしょう。

  • LPIC(Linux Professional Institute Certification)
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  • AWS認定(AWS Certified)

これらの資格は、未経験者でも比較的取り組みやすく、転職活動においても評価されやすいです。

インフラエンジニアは現代ITの縁の下の力持ち!転職したい場合は株式会社ヴィジョナリーへ

インフラエンジニアは、ITシステムの基盤を支える重要な役割を担っています。その魅力やキャリアパス、必要なスキルについて理解を深め、転職を考える際には、信頼できるパートナーの存在が成功への鍵となります。

インフラエンジニアとしてのキャリアを築くためには、適切な転職支援が不可欠です。株式会社ヴィジョナリーは、IT・WEB・ゲーム業界に特化した転職支援サービスを提供しており、未経験者から経験者まで、幅広い層に対応。キャリアアドバイザーが個々の希望やスキルに合わせた最適な提案を行います。

株式会社ヴィジョナリーのサポートをお受けいただきながら、自身のスキルや希望に合ったキャリアをぜひとも築いてください。

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